〜駐車規制の国際比較〜
ドイツ編
何かと共通点が多く、それゆえ比較対象として頻繁に登場する「ドイツ」。
どういうお国柄なのかちょっと紹介。
2010年のドイツのGDPは3兆3058億ドル(約280兆円)であり、アメリカ、中国、日本に次ぐ世界第4位、欧州第1位である。EU加盟国では最大の経済力を持つ。
経済の主要産業は工業で、自動車、化学、機械、金属、電気製品などで世界有数の輸出国である。
自動車はメルセデス・ベンツ、ポルシェ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンといったブランドが世界的に有名である。
ドイツの過半が耕地(34%)と森林・疎林(30.1%)に占められており、13.4% が放牧地で、11.8%が定住地・道路となっている。
(日本は森林 : 66.4%、農用地 : 13.2%、宅地 : 4.7%、道路 : 3.3%、水面・河川・水路 : 3.5%、その他 : 8.9%)
どうです?共通点は確かに多いですね。
経済力も近く、産業も似ています。世界有数の輸出国で自動車産業は特に盛んです。
ところで気になるのがやはり人口や面積など。
国・地域 | 面積順位 | 面積 | 人口 | 人口密度 |
---|---|---|---|---|
日本 | 61 | 377,915 | 127,156,000 | 336 |
ドイツ | 62 | 357,022 | 82,166,000 | 230 |
国土面積こそ大差ありませんが、人口が違うので当然人口密度にも差が出ます。
日本は島国でしかも国土の70%が山岳地帯、と言われていますので単純には比較することは出来ません。
しかしながら
「ドイツの過半が耕地(34%)と森林・疎林(30.1%)に占められており、13.4% が放牧地で、残りが定住地・道路となっている。」とあるように
耕地や森林などの非定住面積が80%もあり、都市部に限れば必ずしも広大な土地に悠々と生活しているわけではありません。
それが証拠に
面積(km) | 人口 | 人口密度 | |
---|---|---|---|
ミッテ区 (ベルリン) | 39.47 | 327,494 | 8,297 |
新宿区 | 18.23 | 328,127 | 18,000 |
中央区 (大阪市) | 8.88 | 83,264 | 9,380 |
中区 (名古屋市) | 9.38 | 79,823 | 8,510 |
という具合に経済の中心地、いわゆる繁華街では人口密度にあまり大差はありません。新宿は別格ですが。
日本やNYのように超高層の建物こそありませんが道幅も大して広くありません。
しかし日本のように何でもかんでも「駐車は悪!」なんて頭の悪いことはしていません。
地方都市に至ってはこんな感じ。
地方都市でも商業圏では駐車規制が当然ありますが「1時間無料」それを超えたら100円とかいうレベル。基本ほとんどが無料。
日本でも繁華街、というか人口密集地ではたとえ地方都市でも4車線道路などあたりまえに存在しています。幹線道路では片側3車線だったりしますよね。
それがなぜこうも違うのでしょうか。メリもハリもあったもんじゃありません。
言い方は悪いかもですが、地方の過疎都市の、充分に幅のある道路でこんなことする意味がわかりません。
【写真】 北陸の雄・敦賀駅前(ちなみに敦賀市人口密度は269人)
片側2車線の幅広道路。充分すぎる幅の歩道。そして有料の駐車スペース。悲しくも開店休業中の多い商店街。
本当にこの道路は駐車規制が妥当なのでしょうか?激しく疑問です。
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