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〜なぜ改正されたのか〜


道交法改正の意義


そもそもこの改悪、なぜする必要があったのでしょうか。
公式な発表によれば主旨は以下の通りです。


「駐車違反関係の110番通報の数が増加して、違法駐車問題は深刻な都市問題のひとつとされていたこと、 治安状況が悪化する中で駐車違反取締りに振り向けることができる警察力にも限界があったことより、 平成16年に道路交通法が改正され、放置違反金制度及び放置車両の確認事務の委託する枠組みが創設された。」

■政策の背景及び目的
違法駐車は、都市部を中心に常態化し、交通渋滞や交通事故の原因となっていたほか、 緊急時における救急車、消防車等の緊急車両の通行や、ごみ収集作業、地域によっては 除雪作業の妨害になるなど、国民生活に著しい弊害をもたらしていた。 例えば、交通渋滞については、多大な経済的損失をもたらすとともに、渋滞中の自動車から 排出される粒子状物質等の大気汚染物質や二酸化炭素等の温室効果ガスによる環境への影響も 無視できない状況となっていた。

また、平成15年中における駐車車両に係る交通事故の発生状況については、駐車車両に衝突した 人身事故が2,658件(うち死亡事故92件)、駐車車両の陰からの飛び出し等、駐車車両に起因する 人身事故が6,438件(うち死亡事故33件)となっていた。
警察や関係機関では、継続的に駐車対策を行ってきたが、それにもかかわらず違法駐車が依然として 深刻な問題となっていた要因として、@放置駐車違反をした者を特定することが困難で、運転者に 対する責任の追及が十分に行えない場合があること及びA依然として厳しい治安情勢の中で 駐車違反は日々大量に発生しており違法駐車取締りに向けることのできる警察力が不足している ことが挙げられた。
そこで、都市部を中心に常態化し、交通渋滞や交通事故の原因となっている違法駐車を抑止するため、
○放置車両に係る使用者責任の拡充
○放置駐車違反取締り関係事務の民間委託を柱とした新たな駐車対策法制を実施すべく、道路交通法の 一部を改正する法律案等を取りまとめた。


とあります。


これだけ見ると確かに正論な部分も多々あります。
が、しかし。
上記の「背景及び目的」は民間委託の駐車監視員が「ドライバーが車から離れた」車両にステッカーを片っ端から 貼っていくだけで改善するのでしょうか。


民間の機関に委託とはいえ、取り締まり活動の基本的な方針や活動エリアは警察が決定し、駐車監視員はあくまでそのガイドラインに従って活動します。
ではそのガイドラインとはどのようなものなのでしょうか。
次からは改正の根幹になる「放置違反金制度」や警察の駐車違反に対する取り締まり方針について触れていきます。



>次ページ 『放置違反金制度とは』

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