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〜矛盾だらけの警察〜


ご都合主義的な警察発表


警視庁の発表した資料によると、

違法駐車の効果的な取締り
(1) 駐車違反の取締り
駐車違反の取締りは、幹線道路の交差点、横断歩道、バス停留所等における悪質性、危険性、迷惑性の高い違反に重点を置いて行っている。

とあります。また、

1.適正な駐車規制の推進
(2) きめ細かな駐車規制の実施
ア 交通実態等に即した駐車規制
道路の整備や社会情勢の変動により道路環境、交通実態、駐車需要等が刻々と変化する中で、これらに的確に対応した合理的な駐車規制が求められている。 駐車規制は、交通の安全と円滑の確保という道路交通法の目的を達成するため有効な手段ではあるが、物流や交通参加者の利便に対して大きな影響を与えるものであることから、 必要最小限の規制でなければならない。

イ 時間制限駐車区間規制の実施
都市部の商業地域等の短時間駐車需要が多く、かつ、無秩序な駐車が問題となっており、当該短時間駐車需要を路外駐車場で満たすことが困難であると認められる道路の区間においては、 時間制限駐車区間規制を行い、時間を限って、かつ、定められた方法によって駐車させること等により、当該区間における駐車を適正化し、交通の安全と円滑の確保を図っている。 全国の都道府県公安委員会が行っている時間制限駐車区間規制は1,741区間(約423km)であり、当該区間における駐車の適正を確保するため、パーキング・メーター2万2,725基、 パーキング・チケット発給設備1,240基をそれぞれ設置(駐車可能枠総数3万1,418台分)し、管理している。

ウ 物流に配意した駐車規制の実施
我が国の国内貨物輸送は、トラック等貨物自動車による輸送を中心とする体系となっているが、その一方で貨物自動車による路上荷さばき等を原因とする交通渋滞の問題が生じているところである。 警察では、商業地域等物流交通が中心で一般交通が少ない地域において、当該地域の駐車管理上必要な場合には当該地域の路外駐車施設の整備状況、特に貨物自動車以外の車両を 収容することができる時間貸し駐車場等の整備状況等を踏まえ、貨物自動車を除外した駐車禁止規制、貨物自動車を対象とした駐車可の規制、貨物自動車を対象とした 時間制限駐車区間規制を行い、貨物自動車の駐車の適正化を図っている。


*参考資料
内閣府 「交通安全白書」
警察庁 「警察白書」
警察庁交通局 「駐車対策の現状」


この資料の通りに受け取ればですが
「利便に対して大きな影響を与えるものであることから必要最小限の規制をし、しかし悪質性、危険性、迷惑性の高い違反は厳しく取り締まる。」
「物流に関しては確かに交通渋滞の原因ではあるが、なきゃ困っちゃうから規制緩和したり、時間制限つきの駐車スペースを用意したりしよう」
と明言しています。


しかし実際には「片っ端から」取り締まりしてますね。貨物自動車を除外した駐車禁止規制なんてものは実感出来ません。
ましてや「駐車の適正を確保するため、パーキング・メーターを設置し、管理している」とか言ってますが実際は年々減少しています。

【図表:パーキングメータ設置数推移】
参考:極端に少ないパーキングメーター(PBI - 交通行政監察官室)


パーキングメータ設置数推移

PM比較〜バンクーバー〜



そしてそもそも改正の主旨であるはずの
「違法駐車は、都市部を中心に常態化し、交通渋滞や交通事故の原因となっていたほか、緊急時における 救急車、消防車等の緊急車両の通行や、ごみ収集作業、地域によっては除雪作業の妨害になるなど、国民生活に著しい弊害をもたらしていた。」
これを改善するのに何故「放置駐車」限定なのでしょうか。


「短時間だから」と駐停車禁止区域に堂々と車を停めて、同乗者を車に残して買い物に行くドライバーをなぜ検挙しないのでしょう。
エンジンを掛けっぱなしで昼寝をしているドライバーをなぜ注意しないのでしょう。
長蛇の列を作って停まっているタクシーはなぜ「タクシーを除く」などと優遇されているのでしょう。
車道のおよそ1/3〜1/2を占拠し、車のみならず歩行者の妨げにもなっている放置自転車を撤去しないのはなぜでしょう。
そしてよく見かけるのが自作の駐禁対策物。パイロンやカンバンそしてバリケード様のものまで。あれ公道ですよね?警察が許可してるんでしょうか。激しく交通の邪魔ですが。
駐禁対策物ならまだしも、天下の公道に「これでもか!」とはみ出しているお店の看板やテーブル。
さらには勝手に増築したと思しき作業台というか焼き台? 道交法どころか建築法も違反です。


取り締まり対象としてほぼ限定された「放置駐車」よりもはるかに悪質で、著しい弊害をもたらし、大気汚染物質を撒き散らしているにも関わらず なぜなにも対策をせず、物流に必要な貨物車両すら放置駐車呼ばわりして取り締まるのでしょう。

法定禁止場所/指定禁止場所駐車禁止場所/駐停車禁止場所

上のグラフを見てもお分かりのように、本当に悪質な「法定禁止場所」や「駐停車禁止場所」の件数は変化がありません。
楽に取り締まれる放置駐車車両を民間(警察の天下り企業)に委託し、警察の利権を拡大しつつ、浮いた警察官で「悪質な違反」を取り締まることもせず、他の楽な違反で一生懸命に点数を稼いでいるのです。
ですから賢明なドライバーの皆様にはもうお分かりでしょうが、繁華街の迷惑駐車違反自体はちっっっとも減っていません。
放置車両が放置ではなくなっただけです。相変わらず迷惑な車両は減りません。だって捕まらないんですから。
自分で言った「駐車違反の取締りは、幹線道路の交差点、横断歩道、バス停留所等における悪質性、危険性、迷惑性の高い違反に重点を置いて行っている。 」を実践しても、大体がドライバー乗っているのですぐ逃げてしまう。
駐車監視員はそもそも「放置車両の確認」しか出来ない。悪質違反車両でも人さえ乗ってたら手出し不能。
だからこそ警察が取り締まればいいんですがね。逃げる=駐車違反車両が移動する=安全確保なんですから。けどお金は儲かりません。だからそんなことバカらしくてやる気になれません。
たまには見せしめのためにやりますよ?タクシー捕まえたり邪魔な車移動勧告したり。でなきゃ「違法駐車対策してます!」とアピール出来ないので。
自分で言ったことにすら責任を持ちません。これが警察の実態です。
もし仮に、駐車違反がただの「減点」だけで反則金の取れない違反だったら、そもそも取り締まりすらしないでしょうね。



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